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スローカーブを、もう一球 (角川文庫 (5962))



スローカーブを、もう一球 (角川文庫 (5962))
スローカーブを、もう一球 (角川文庫 (5962))

商品カテゴリ:医学,薬学,医療,看護,介護
セールスランク:43024 位
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「スポーツって何だろう?」

★5つ

久しぶりにいい本に出会った。

どの人物もスポーツの才能には恵まれているものの、江夏豊投手以外の登場人物はいわゆる超有名人というわけではない。

そうした華やかなスポットライトの影に生きる彼らをあえて題材に選び描くことで、スポーツが人生にもたらす意味を考えさせる内容になっている。

「スポーツって何だろう?」

そう考えながらこの本を読み終わりかけた時に、そのヒントとなる言葉をみつけた。

「スポーツは公明正大に勝つことを教えてくれるし、またスポーツは威厳をもって負けることも教えてくれる。」

「要するに・・・」

「スポーツはすべてのことを、つまり、人生ってやつを教えてくれるんだ」

<この本の主な主人公たち>
加藤直樹 星陵高校一塁手 
津田真男 ボート
黒田真治 巨人軍バッティング投手
坂本聖二 スカッシュ選手
川端俊介 高崎高校投手
高橋卓己 棒高跳び選手
モスクワオリンピック辞退の裏で、様々なスポーツ選手が様々な人生を生き抜いている情景がこの短編の中にいくつか見ることができる。
芸術的なほどの「クールさ」

安っぽい感動物語などとは一線を画す、その一貫したスポーツへのクールな態度にこそ、山際淳司の魅力があると言っていいでしょう。その魅力が特に際立つのが、代表作である「江夏の21球」や「八月のカクテル光線」にあるような、何年かに一度の特別、特異な状況下を描くとき。舞台の熱狂が帯びるほど、彼の冷徹な筆致は一層鋭く、そこに繰り広げられる人間模様を生々しく炙り出します。自身は熱狂の輪に加わらず、一歩外へ引いた立ち位置を崩さないのに、いやだからこそか、読者に対してはあたかも当事者になったような錯覚を起こさせ、その瞬間の熱狂を再構築させてみせる。ほとんど芸術に近い手腕です。
上記2編以外にも、バッティングピッチャーやスカッシュ選手など、普段陽の目を見ない役者を題材にした作品が収録されており、実に豊かな構成になっています。
個人的に好きなのは、最後に収められている「ポール・ヴォルダー」。ほとんど「個人」を作品に表さない筆者には珍しく、鬱屈した氏の若き日を対比の材料にも使って、定められた限界にひたすら近づこうとする棒高跳び選手の姿を、哀しく、かつ美しく描いています。
80年代のエピソードばかりですが、どれもスポーツの(人間のと言っていいかもしれない)普遍性を捉えているので、その点を気にする必要はないでしょう。スポーツの世界が好きで、でも一方で騒がしいスポーツジャーナリズムはご勘弁という方は、是非手に取っていただきたい一冊です。
影を描く。

時おり、無性に山際淳司の作品を読みたくなるときがある。
シャツが汗でまとわりつき、夏の甲子園をテレビで放送し始める季節は特にそうだ。
彼の作品はどれも一定の水準を保ち、読ませる力を持っていて、決して期待を裏切らない。
その中でも、この作品がやっぱり一番のおすすめだ。他の作品に比べて、全体のクオリティーが高い気がする。
我々が熱い歓声を送り熱狂するスポーツの背後にひそむ様々なドラマを彼は淡々と、客観的な視線で描いている。我々が目にしている部分が光だとすれば、彼は一貫して影を追い続けている。
そして、彼の視線を通じ、その影を知ることによって、我々は光の眩さをさらに思い知ることとなる。それは、スポーツという枠組みを越え、ある種のヒューマンドラマともいえる。
野球ファンを自認する人は、「江夏の21球」は必読です。
マイナー選手の活躍を描く

表題スローカーブをもう一球では、おそらくほとんどの人が知らないような地方の高校野球決勝の様子を描いている。
160キロのストレート、ではないところがこの作品の特徴なのではないかと私は感じた。
他の作品もそうである。有名な話もいくつかあり、当然よい作品なのだが、マイナーなストーリーのマイナーな主人公の細かな描写に想像が膨らむ、というよさがこの作品にはあると思う。
そして何より「スローカーブを、もう一球」というタイトルが一番しびれたかなぁ。
等身大のスポーツ選手たちの、一瞬の、そして真実の輝き

スポーツライターの大家、山際淳司氏の代表的な短編を集めた、ノンフィクション文学の金字塔。


山際氏は、小説やTVドラマ、映画といったフィクションの世界に出てくるような、ありがちな「スポーツの感動のシーン」を決して描かない。単純な「友情・努力・勝利」を表現したりしない。熱血を強調することもない。安っぽい感動を押し売りするなんてことは絶対にない。
建前やお体裁に惑わされることなく、スポーツ選手たちの実像に肉迫していく。


氏が浮き彫りにするスポーツ選手たちの「ホンネ」は、一見すると、あまり格好良くない。勝利のためには全てを犠牲にするといった、求道者的でストイックなスポーツ選手の姿は、そこにはない。そういうウソは徹底的に排除する。あくまで真実を切り取る。


にもかかわらず、氏が切り取った、その真実の瞬間、選手たちは確かに輝いているのだ。一瞬に垣間見える、選手たちの意地と矜持を、夢と執念を、闘志と美学を、その本物の情念を、氏は見逃さない。その真実に接した時、「ありがちな」感動とは全く違う、清冽な印象を受けるのである。



スポーツの現場で展開されるスリリングな瞬間に真摯に向き合わず、自分の浅薄な鋳型に嵌め込んで、紋切り型の感動ドラマを捏造してしまう凡百のスポーツライターたちは、本書から良く学んでほしい。



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